当店は昭和36年創業。
この地名古屋の古い寺町の一角に風格のある民芸調のたたずまいをみせて開店いたしました。
時代を越えた美しさがこころを和ませる建物が今もなお人気のひとつでございます。
名古屋ではじめて『しゃぶしゃぶ』をご提供させていただいた『元祖しゃぶしゃぶ店』として以来、約60年みなさまに変わらぬご愛顧いただき現在にいたっております。
今では当たり前に使っている『しゃぶしゃぶ』というネーミング。
創業当時は商標登録されていて『しゃぶしゃぶ』という名前で売り出すことができませんでした。
そこで考案したのが『すすぎ』という名前。
高温のスープで肉をすすぐので「すすぎ鍋」というネーミングを付け名古屋で『元祖しゃぶしゃぶ店』として開店いたしました。
創業時から使い続けている鍋は、当時と同じ備長炭で熱しております。
『すすぎ鍋』の由来そして、当店オリジナル鍋もぜひお食事の際楽しんでいただけたらと思います。店内では、先代女将と親交の深かった民芸作家をはじめ数多くの作品をお楽しみいただけます。
その一部をご紹介させていただきます。
芹沢銈介(せりざわけいすけ)氏
民芸作家として名高い芹沢銈介氏に当店の暖簾を始めマッチ、行灯、包装紙など店内の備品デザインを手がけていただいております。
『八雲』の屋号も芹沢氏のデザインでございます。
1895年(明治28年)~1984年(昭和59年)。染色家。1925年、柳宗悦の論文に感銘し民藝運動に参加。沖縄の紅型に学び、型絵染という独自の表現方法を確立した。
棟方 志功(むなかた しこう)氏
1903年(明治36年)~ 1975年(昭和50年)。板画家。青森県出身。20世紀の美術を代表する巨匠の一人。
1942年(昭和17年)以降、彼は版画を「板画」と称し、木版の特徴を生かした作品を一貫して作り続けた。文化勲章を受章する。従三位。
河井寛次郎(かわいかんじろう)氏
1890年 (明治23年)~1966年 (昭和39年)。陶芸家。1920年に京都五条坂に窯を築く。色鮮やかな釉薬と重厚で変化に富んだ器形で知られる。
濱田 庄司(はまだ しょうじ)氏